4-1 乳がんは遺伝しますか。
4-2 遺伝性乳がんが疑われる方の遺伝学的検査で何がわかるのですか。
4-3 BRCA1,BRCA2遺伝子に病的変異がみつかった場合には,どうしたらよいですか。

4-1.乳がんは遺伝しますか。

A.乳がんの5~10%は遺伝性であるといわれていますが,それを判断するには専門的な詳しい評価が必要です。また,ご家族に乳がんや卵巣がんを発症した方がいなくても,患者さんご自身が若年乳がんや,両側性や多発性の乳がん,男性乳がん,卵巣がんと乳がんの両方にかかったことがある場合などには,遺伝性乳がんの可能性があります。

解説

乳がんの5~10%は遺伝性であるといわれています

一般的に,乳がんは食生活などの環境因子の影響が複雑に関与して発症していると考えられていますので,乳がん患者さんの多く(90~95%)は遺伝以外の環境因子が主に関与していることになります。

家系内に乳がんの患者さんがいる女性は,乳がん発症リスクが高くなりますか

ご自身の家系内に乳がん患者さんがいる場合,その患者さんとご自身との血縁関係が近いほど,また乳がん患者さんが家系内に多くいればいるほど,その人の乳がん発症リスクは高くなります。世界中の多くの研究をまとめた検討では,親,子,姉妹の中に乳がん患者さんがいる女性は,いない女性に比べて2倍以上乳がんになりやすいことがわかりました。また,祖母,孫,おば,めいに乳がんの患者さんがいる女性は,いない女性に比べておおよそ1.5倍の乳がん発症リスクがあることもわかっています。乳がんを発症した親戚の人数が多い場合には,さらにリスクは高くなり,これは日本における研究でも同様の結果が得られています。また,卵巣がんにかかった人が家系内にいる場合は,乳がん発症リスクが高くなる可能性があります。しかし,それ以外のがんについては,乳がん発症リスクが高くなるとの報告はありません。

乳がん診療の中で,遺伝性を考慮することがなぜ大切なのでしょうか

遺伝性の乳がんは乳がん全体の中では少数にすぎませんが,どのような患者さんで遺伝性乳がんの可能性が考えられるのかという情報を知っておくことは,患者さんやご家族の健康を管理するうえで有用であるとされています。

遺伝性乳がんの情報を知っておくことのメリットとしては,例えば,ある患者さんの乳がんが遺伝性であると診断されると,その患者さんの血縁者の方々にもがんを発症しやすい体質が遺伝している可能性があることがわかります。これらの血縁者の方々は,適切ながん検診を受けることで,乳がんの早期発見,早期治療に結び付けることができます。乳がんをすでに発症している患者さんご自身においては,反対側の乳房の診察を含め,より詳しく術後の検診を行うことが可能になります。また,場合によっては,一般的には温存療法が可能であっても,乳房を温存せずにあえて乳房全切除術を受ける選択肢があることも提示されることがあります。

ご自身の乳がんが遺伝性のものであるかもしれないという情報を知ることは,必ずしも良いニュースではないかもしれませんし,人によっては精神的に大きなショックを受けたり,心理的な負担になることもあります。また,社会的不利益が生じる可能性もあります。しかし,遺伝の可能性がある場合にその事実を知っておくことは,患者さんご自身だけでなく血縁者の方々にとっても,健康管理上有用なことがあります。

どのような場合に遺伝性の乳がんの可能性が疑われますか

患者さんやご家族が「うちはがん家系だ」と思っていても,医学的には遺伝の可能性はほとんどないと判断できる場合もあります。逆に,患者さんのご家族に乳がん患者さんがいなくても遺伝性の疑いが濃厚な場合もあります。

現在の日本乳癌学会の診療ガイドラインでは,  表1 の項目に一つでも当てはまる場合には,遺伝性乳がんの可能性を考慮して,専門的に遺伝性乳がんに関する詳細な評価を行う診療の流れが示されています。遺伝の可能性がある程度高い場合には,乳がんの遺伝に関係する遺伝子の検査を受けること(☞Q4-2参照)を一つの選択肢として提示して,希望される患者さんには遺伝学的検査を受けていただくこともあります。

遺伝性乳がんは,血縁者全員に遺伝するわけではありません

これまでの研究で,遺伝性乳がんの多くの人で, BRCA1遺伝子もしくはBRCA2遺伝子と呼ばれる遺伝子のどちらかに,一般の人とは違う部分(遺伝子変異)がみられることがわかっています。また,BRCA1,BRCA2遺伝子に遺伝子変異が存在している人では,乳がんだけでなく卵巣がんも発症しやすい傾向があることもわかっています。BRCA1,BRCA2遺伝子の遺伝子変異が原因で乳がんや卵巣がんを高いリスクで発症する遺伝性腫瘍を遺伝性乳がん卵巣がん症候群と呼びます。BRCA1,BRCA2遺伝子は,細胞ががん化しないように機能していますが,これらの遺伝子にその機能が損なわれるような変化(遺伝子変異)があると,乳がんや卵巣がんなどを発症しやすくなります。ただし,BRCA1もしくはBRCA2遺伝子の遺伝子変異をもっていても全員が乳がんや卵巣がんを発症するわけではなく,一生がんを発症しない人もいます。BRCA1もしくはBRCA2遺伝子の変異をもつ女性の場合,乳がんの生涯発症リスクは26~84%,卵巣がんについてはBRCA1遺伝子変異をもつ場合は35~46%,BRCA2遺伝子変異をもつ場合は13~23%とされています。男性がBRCA1もしくはBRCA2遺伝子の変異をもつ場合は,卵巣がんのリスクはありませんが,乳がんのリスクは6%程度といわれています。

遺伝性乳がん卵巣がん症候群の家系では,BRCA1,BRCA2遺伝子の遺伝子変異は親から子に男女関係なく2分の1(50%)の確率で伝わります。BRCA1,BRCA2遺伝子の遺伝子変異は子ども全員に遺伝するわけではなく,同じ家系の中でも遺伝子変異をもつ人ともたない人がいることになります。遺伝子変異が男性に伝わった場合,その男性自身が乳がんを発症するリスクは女性より低いですが,もっている遺伝子変異はその男性の子どもに2分の1(50%)の確率で伝わることになります。

 表1 遺伝性乳がん家系である可能性を考慮すべき状況(一次拾い上げ)
米国NCCNガイドラインでは,以下のうち1項目以上に当てはまる乳がん患者の場合は,いったん拾い上げて,詳細な評価を実施すべきとしている。

  • 卵巣がん/卵管がん/原発性腹膜がんの既往を有する人
  • 以下の乳がん患者
    1)家系内でがんの遺伝子の変異がすでに知られている
    2)50歳以下で診断されている
    3)60歳以下のトリプルネガティブ乳がんと診断されている
    4)同時あるいは異時の両側乳がんあるいは一側2病変以上の乳がん
    5)年齢にかかわらず以下の乳がん
      ア)50歳以下の乳がんに罹患した近親者(第1~3度近親者)が1人以上
      イ)卵巣がんに罹患した近親者(第1~3度近親者)が1人以上
      ウ)乳がん・前立腺がん(グリソンスコア7以上あるいは転移性)および/あるいはがんに罹患した近親者(第1~3度近親者)が2人以上
      エ)膵がんの既往歴
      オ)ハイリスク集団の出身
    6)男性乳がん
  • 転移性前立腺がんの既往を有する人
  • 次のような既往歴かつ/あるいは3人以上の家族歴を有する(特に50歳以下で診断されていたり,多重がんを含む):乳がん,膵がん,前立腺がん(グリソンスコア7以上),黒色腫,肉腫,副腎皮質がん,脳腫瘍,白血病,びまん性胃がん,大腸がん,子宮内膜がん,甲状腺がん,腎がん,皮膚症状(病を考慮),かつ/または巨頭症,消化管の過誤腫性ポリープ
  • がんの既往歴はないが,以下のような家族歴をもつ人
    1)次のような近親者がいる
      ア)家系内に乳がんの易罹患性に関与する遺伝子の変異が知られている
      イ)1人で2つ以上の原発乳がんの既往がある
      ウ)家系の同じ側に2人以上の乳がんの罹患者がおり,少なくとも1人は50歳以下
      エ)卵巣がん罹患者
      オ)男性乳がん
    2) 第1度あるいは第2度近親者に45歳以下の乳がんの罹患者がいる
    3) 3人以上次のような家族歴がある(特に50歳以下で診断されていたり,多重がんを含む):乳がん,膵がん,前立腺がん(グリソンスコア7以上),黒色腫,肉腫,副腎皮質がん,脳腫瘍,白血病,びまん性胃がん,大腸がん,子宮内膜がん,甲状腺がん,腎がん,皮膚症状(Cowden病を考慮),かつ/または巨頭症,消化管の過誤腫性ポリープ
一般に,「第1度近親者」といえば,親子,きょうだいを指し,「第2度近親者」といえば,おじ,おば,おい,めい,祖父,祖母,孫までを指します。配偶者や養子,異母きょうだいや,異父きょうだいについては第1度近親者とはなりません。    (米国NCCNガイドラインより)

 

4-2.遺伝性乳がんが疑われる方の遺伝学的検査で何がわかるのですか。

A.遺伝性乳がんの原因遺伝子であるBRCA1,BRCA2の遺伝子異常の有無がわかります。遺伝学的検査は通常の採血で行うことができますが,遺伝学的検査ですべての遺伝性の異常がわかるわけではありません。

解説

遺伝子の検査は,血液を用いて行われます。その遺伝学的検査を受けるかどうかは患者さんの自由意思に基づいて決定されますので,遺伝学的検査が強制されることはありません。

遺伝学的検査でわかること,わからないこと

乳がんや卵巣がんの患者さんがBRCA1,BRCA2の遺伝学的検査を受けて,遺伝子の異常がみつかった場合,その患者さんの乳がんあるいは卵巣がんに対するその後の予防や検診は,遺伝的に乳がんや卵巣がんに罹患するリスクが高いということ前提として行われます。また,この場合,その患者さんの血縁者の方で,同じ遺伝子の異常が伝わっているかどうかを調べることができます。

ただ,この遺伝子の異常がみつかった人でも,必ずしも全員が乳がんや卵巣がんを発症するわけではありません。実際にその人が乳がんや卵巣がんを発症するのかどうか,発症するとしたら何歳頃に発症するのかといったことは,遺伝学的検査の結果からはわかりません。

また,遺伝学的検査では,常に確実な答えが得られるわけではありません。例えば,患者さんの状況や家族歴から遺伝性乳がんが強く疑われて,BRCA1,BRCA2の遺伝学的検査を行い,この2つには遺伝子の異常がみつからない場合でも,まだ未知の遺伝子の異常が存在している可能性もあります。BRCA1,BRCA2遺伝子の異常がみつからなかった場合に,がんは遺伝による発症ではないとしてよいかどうかは,患者さんの状況や家族歴によって異なります。専門的な判断が必要となり,厳密な基準はありません。

遺伝学的検査を受けられる施設,費用など

日本においては,すべての医療機関で遺伝性乳がんかどうかを調べることができるわけではありません。BRCA1,BRCA2遺伝子などの乳がんの遺伝にかかわる遺伝子の検査は,限られた大学病院やがん専門病院,地域の基幹病院(拠点病院)などで行うことができます。検査できる施設を調べるには,病院のがん相談支援センターでご相談いただくか,日本HBOCコンソーシアムのホームページ上で紹介されている日本でBRCA遺伝学的検査・遺伝カウンセリングを実施している施設(http://www.hboc.jp/facilities/index.html)をご参照ください。また,BRCA1,BRCA2遺伝子などを検査する場合は,検査前に必ず遺伝カウンセリングを受ける必要があります。

遺伝性乳がんかどうかを調べるBRCA1,BRCA2遺伝子の検査は,現状では健康保険の適用対象になっておらず,一般的な検査よりも高額です。自費診療なので施設間で違いはありますが,約30万円弱の施設が最も多いです。その他の詳しい情報も説明してもらったうえで,検査を希望するかどうかを判断します。また,BRCA1,BRCA2遺伝子の検査は,通常,未成年では行いません。

一方,2018年7月から阻害薬のオラパリブ(商品名 リムパーザ)が,化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつ陰性の手術不能または再発乳がんに対して使用できるようになりました。オラパリブはその作用機序から,BRCA1/2遺伝子変異のある患者さんのみで治療効果が期待できます。つまり,遺伝性乳がん患者さんでHER2陰性の手術不能または再発乳がん患者さんのみに使用できることになります。それに伴いコンパニオン診断(オラパリブの適応があるかどうかを調べる検査)としてBRCA1/2遺伝子検査が保険適用になりました。

つまり,遺伝性乳がんかどうかを調べるためのBRCA1,BRCA2遺伝子の検査(遺伝学的検査)は自費診療で行われますが,HER2陰性進行再発乳がん患者さんでオラパリブが使用できるかを調べるためのBRCA1/2遺伝子検査は保険適用として実施することが可能になりました。費用は3割負担で約6万円です。

遺伝学的検査を受けなくても検診を受けることが大切

遺伝性の乳がんや卵巣がんが疑われる場合でも,遺伝学的検査を受けるか受けないかは患者さんの自由です。遺伝学的検査を受けていなくても遺伝性の可能性が高い場合には,がん患者さんの治療や血縁者の方々のがん予防や検診は,遺伝性であることを考慮したうえで実施することが勧められています。

4-3.BRCA1,BRCA2遺伝子に病的変異がみつかった場合には,どうしたらよいですか。

A.
・乳がんを発症していない場合

乳がんの早期発見のために,25歳頃から乳房MRIによる乳がん検診を行うことが勧められます。卵巣がんと卵管がん対策としては,35歳以上で,妊娠・出産の希望や可能性がなければ,予防的に両側の卵巣と卵管の摘出(リスク低減卵管卵巣摘出)を行うことが強く勧められています。ただし,現時点では保険適用となっておらず全額自費診療になります。
・乳がんをすでに発症している場合
乳がんを発症している側の乳房に関しては,温存手術の強い希望がなければ乳房切除のほうがよいでしょう。また,乳がんを発症していない反対側の乳房に対してリスク低減乳房切除を行うことは乳がん発症リスク低減のみならず,生存率の改善効果が認められていることから,本人の意向に基づき,遺伝カウンセリング体制などの環境が整備されている条件下で実施することが強く勧められています。
卵巣がんや卵管がんを発症していない場合,35歳以上で,妊娠・出産の希望や可能性がなければ,リスク低減卵管卵巣摘出を行うことが強く勧められます。

解説

乳がんを発症していない場合

BRCA1,BRCA2遺伝子に変異を有する方においては,25歳頃から徐々に乳がん発症リスクが高くなり,40歳頃からは徐々に卵巣がん発症リスクが高くなります。特にBRCA1遺伝子変異を有する方に発生する乳がんは悪性度が高く,早く進行するものが多いこともわかっています。ただ,全員が発症するわけではないことを理解したうえで,その対策を検討する必要があります。

乳がんに関しては乳房MRIを用いて精度の高い乳がん検診を行うことによって従来の検診より早期に発見することが可能ですので,25歳頃から1年に1回程度,MRI検診を行うことが勧められます。ただ,乳房MRIでより早期に発見することで乳がんによる死亡率が減少するかどうかは定かではありません。また,自治体検診で乳房MRIによる検診は行われておらず,人間ドックなどで行う必要があります。MRIが利用できない場合はマンモグラフィや超音波検査を用いた乳がん検診を受けることが勧められます。一方で,両側のリスク低減乳房切除に関しては,生存率の改善効果が明確に示されているわけではないですが,その傾向が示されていること,乳がん発症リスクの低減効果は明らかであること,乳がん発症の不安軽減の報告もみられることから,本人の意思に基づき実施することは現時点では弱く推奨されています。しかし,2019年5月現在,日本ではリスク低減乳房切除は保険適用外ですので,これに関連する一連の医療(乳房再建術を含む)はすべて自費診療となります。また,リスク低減乳房切除を希望される場合は,各医療施設の病院内倫理委員会などで承認を受ける必要があります。

卵巣がんに関しては,検診を行うことの有用性は証明されていません。検診を行っていても,卵巣がんや卵管がんは進行した状態で発見されることがあるのが現実です。一方で,リスク低減卵管卵巣摘出によって,卵巣がん,卵管がんによる死亡リスクが減少することが明らかとなっています。したがって,理想的には35歳以上で,妊娠・出産の希望や可能性がなければ,リスク低減卵管卵巣摘出を行うことが強く勧められています。ただし,現時点では保険適用となっておらず全額自費診療になります。リスク低減卵管卵巣摘出を行わない場合は6カ月ごとの経腟超音波検査と腫瘍マーカーのCA125を測定する卵巣がん検診も一つの選択肢となりますが,有用性は定かではありませんので,担当医や婦人科医と十分に相談する必要があります。

BRCA1,BRCA2遺伝子の変異は女性に限ったことではありません。男性の場合は乳がんと前立腺がんの発症が比較的多いことがわかっていますので,自己乳房検診の指導を受けるとともに,40歳頃には一度マンモグラフィ検査を,さらにこの頃から腫瘍マーカーであるPSAを測定する前立腺がんの検診を受けることが勧められます。

乳がんをすでに発症している場合

BRCA遺伝子変異を有する人は変異のない人と比較して,手術の何年か後に,温存した乳房内に別の乳がんを発症する,いわゆる乳房内再発の危険性が高いといわれています。この理由としては,BRCA遺伝子変異を有する人は放射線感受性が高く,温存乳房への術後放射線照射が影響を及ぼしているものと考えられています。したがって,温存手術を強く希望する場合以外は乳房全切除術(全摘)を行うほうがよいでしょう。また,乳がんを発症していない反対側の乳房に対してリスク低減乳房切除を行うことは,乳がん発症リスク低減のみならず,生存率の改善効果が認められていることから,本人の意向に基づき,遺伝カウンセリング体制などの環境が整備されている条件下で実施することが強く勧められています。ただし,乳がんを発症していない場合の両側のリスク低減乳房切除術と同様に,反対側のリスク低減乳房切除術も保険適用外なので,これに関する一連の医療はすべて自費診療となります。

さらに,現時点で卵巣がんや卵管がんを発症していないか,精密検査が必要です。卵巣がんや卵管がんを発症していない場合は,乳がんを発症していない人と同様に,理想的には35歳以上で,妊娠・出産の希望や可能性がなければ,リスク低減卵管卵巣摘出術を行うことが強く勧められています。現時点では保険適用となっておらず全額自費診療になります。

すでに乳がんを発症している場合は,乳腺外科医の定期的なフォローアップもあり,対側乳がんの発症も早期に発見できる可能性が高いですが,卵巣がん・卵管がんに関しては有効な検診法が確立しておらず,リスク低減乳房切除術も当然大切ですが,現実的にはリスク低減卵管卵巣摘出術のほうが生存率の観点からも重要になってくる場合が多そうです。