付2．転移・再発治療として使用される主な治療
一般名 商品名 投与量 投与方法 投与日 投与間隔 骨髄抑制＊ 吐き気･嘔吐 脱毛 その他の副作用 備考
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合薬 ティーエスワン 1回 40～60mg 1日2回 内服 1～28日目 6週 ○ △ △ 口内炎，下痢
カペシタビン（3週毎あるいは4週毎のどちらかの投与法を選択） ○ △ △ 手足症候群（◎）
3週毎投与法 ゼローダ 1回 1,500～2,400mg 1日2回 内服 1～14日目 3週
4週毎投与法 ゼローダ 1回 900～1,500mg 1日2回 内服 1～21日目 4週
ナブパクリタキセル アブラキサン 260 mg/m2 点滴（30分） 1日目 3週 ◎ △ ○ しびれ，筋肉痛
エリブリン ハラヴェン 1.4 mg/m2 点滴（5分） 1, 8日目 3週 ◎ △ △
ビノレルビン ナベルビン 25 mg/m2 点滴（5分） 1, 8日目 3週 ◎ △ △ 血管炎
ゲムシタビン ジェムザール 1,250 mg/m2 点滴（30分） 1, 8日目 3週 ◎ △ △ 血小板減少，皮疹
パクリタキセル＋ベバシズマブ 4週 ○ △ ○ 高血圧（○），蛋白尿，
出血，しびれ（◎）		 HER2陰性
パクリタキセル タキソール 80～100 mg/m2 点滴（60分） 1, 8, 15日目
ベバシズマブ アバスチン 10 mg/kg 点滴（30分） （初回90分） 1, 15日目
トラスツズマブ＋ペルツズマブ＋ドセタキセル 3週 ◎ △ ○ 発熱（○），悪寒（○），
心毒性，下痢（○），
浮腫		 HER2陽性
トラスツズマブ ハーセプチン 6 mg/kg（初回8 mg/kg） 点滴（30分） （初回90分） 1日目
ペルツズマブ パージェタ 420 mg（初回840 mg） 点滴（30分） （初回60分） 1日目
ドセタキセル タキソテール 75 mg/m2 点滴（60分） 1日目
トラスツズマブ
エムタンシン		 カドサイラ 3.6 mg/kg 点滴（30分） （初回90分） 1日目 3週 ◎
血小板減少		 △ △ 肝障害，下痢，倦怠感 HER2陽性
トラスツズマブ＋ドセタキセル＋カルボプラチン 3週 ◎ ○ ○ 発熱（○），悪寒（○），
心毒性，浮腫，アナフィラキシー		 HER2陽性
トラスツズマブ ハーセプチン 6 mg/kg（初回8 mg/kg） 点滴（30分） （初回90分） 1日目
ドセタキセル タキソテール 75 mg/m2 点滴（60分） 1日目
カルボプラチン パラプラチン 腎臓の機能に応じた量 点滴（60分） 1日目
パルボシクリブ＋レトロゾール 4週 ◎ △ △ 脱毛，倦怠感，関節痛 HER2陰性

ホルモン受容体陽性

 

ホルモン療法薬と併用
パルボシクリブ イブランス 1回 125 mg 1日1回 内服 1～21日目
アベマシクリブ＋レトロゾール 4週 ○ △ △ 下痢（◎），脱毛，倦怠感，
関節痛，間質性肺炎（◎）
アベマシクリブ ベージニオ 1回 150 mg 1日2回 内服 毎日
フルベストラント フェソロデックス 500 mg 両臀部に筋肉内注射 1日目 4週
（初月は2週毎）		 ― ― ― 注射部位反応 ホルモン受容体陽性
エベロリムス＋エキセメスタン ― ― ― ― 口内炎（◎），
間質性肺炎（◎），高血糖		 HER2陰性

ホルモン受容体陽性

 

ホルモン療法薬と併用
エベロリムス アフィニトール 1回 10 mg 1日1回 内服 毎日
メドロキシプロゲステロン ヒスロンH 1回 200～400 mg 1日2～3回 内服 毎日 ― ― ― ― 食欲増進，ムーンフェイス ホルモン受容体陽性
ラパチニブ＋カペシタビン 3週 ― ― ― 下痢（○），皮疹（○），
爪囲炎（○），
手足症候群（◎）		 HER2陽性
ラパチニブ タイケルブ 1回 1,250 mg 1日1回 内服 毎日
カペシタビン ゼローダ 1回 1,500～2,400mg 1日2回 内服 1～14日目
ラパチニブ＋レトロゾール ― ― ― ― 下痢（○），皮疹（○），
爪囲炎（○），関節痛		 HER2陽性

ホルモン受容体陽性
ラパチニブ タイケルブ 1回 1,500 mg 1日1回 内服 毎日
レトロゾール フェマーラ 1回 2.5 mg 1日1回 内服 毎日
オラパリブ リムパーザ 1回 300 mg 1日2回 内服 毎日 ― ○ △ ― BRCA遺伝子変異陽性
アテゾリズマブ＊＊ テセントリク 1,200 mg 点滴（30分） （初回60分） 1日目 3週 ― ― ― 甲状腺機能低下，
間質性肺炎，1型糖尿病
ゾレドロン酸 ゾメタ 4 mg 点滴（15分） 1日目 3～4週 ― ― ― 顎骨壊死，

低カルシウム血症

 骨転移

高カルシウム血症
デノスマブ ランマーク 120 mg 皮下注射 1日目 4週 ― ― ―

 

患者さんごとに算出した体表面積を乗じた量を使用する場合は「mg/m2」，患者さんの体重を乗じた量を使用する場合は「mg/kg」，からだの大きさに関係なく量が決まっている場合は「mg」と表記しています。

◎⇒特に注意すべき副作用　　○⇒注意すべき副作用　　△⇒軽度の副作用

＊骨髄抑制：汎血球減少，白血球減少，好中球減少，ヘモグロビン減少，血小板減少，貧血，出血など

＊＊ 2019年5月時点では乳がんに対する適応はありません。