BQ9 乳房手術後放射線療法の適切なタイミングはどのようなものか?
背 景
放射線療法は術後早期の開始が望ましいが,実際には術後合併症や治療施設の待機期間,患者の希望などにより治療開始が遅れる場合がある。乳房手術後において,薬物療法の開始の遅延は遠隔転移のリスクが,また放射線療法の開始の遅延は局所再発のリスクの増加が懸念される。乳房手術(乳房部分切除術・乳房全切除術)後の放射線療法につき,推奨される開始時期や薬物療法との至適順序を概説する。
解 説
1)乳房手術後における放射線療法の開始時期
放射線療法の開始時期と局所再発率に相関がないとする報告がある1)2)一方,放射線療法の開始の遅れが連続性に局所再発のリスクと相関する報告もある3)。放射線療法開始の遅延の上限については,術後8週以上で局所再発が増加するというメタアナリシスがある4)一方で,化学療法を行わない症例は,術後20週を超えると局所制御率も生存率も低下するとの報告もある5)。また,DCISについては,手術から12週を超えると同側乳房内再発リスクが上がるとの報告もある6)。術前化学療法が必要な局所進行乳癌では,照射開始時期が手術から8週を超えると,生存率・無病生存率が低下するとの報告がある7)。個々の報告の結論には一貫性はないが,根治的集学的治療を行う場合に各治療間の延長が予後不良因子であるとの報告もあり8),乳癌治療を開始後は治療を完遂するまで,無治療期間は可能な限り短縮すべきである。
2)化学療法と放射線療法の順序
術後化学療法の必要な患者は遠隔再発の高リスク群であり,放射線療法よりも全身化学療法を優先することが一般的である。コクランデータベースのシステマティック・レビューでは,放射線療法が術後7カ月以内に開始されるのであれば,化学療法と放射線療法のどちらを先行させても,局所制御率や生存率は同等であると結論付けられている9)。また,乳房部分切除術後の244人を対象とした放射線療法先行群と化学療法先行群のランダム化比較試験では,約5年の時点では,前者で遠隔再発,後者で局所再発が増加したものの,観察期間約11年で,両群間での再発様式や生存率の差は消失したと報告される10)。腋窩リンパ節転移陽性であっても,乳房部分切除術後に適切な化学療法を3~6カ月施行した場合の放射線療法開始の遅れは,15年以上の経過観察において局所再発率および無病生存率に差はなく,照射の遅れは許容されるという報告もある11)。
以上より,乳房手術後症例に対して,遠隔転移の高リスク患者に対しては,有効性の期待される化学療法を先行させることが妥当であり,適切な化学療法施行に伴う放射線療法開始の遅れは,局所再発率および無病生存率を有意に低下させることはなく許容される。NCCNガイドラインでも,放射線療法の原則として,化学療法が適応となる場合は化学療法の後に放射線療法を行うことが一般的であるとしている。
しかし最近,再発高リスク患者に対する術後薬物療法において新規薬剤追加による予後改善効果が示されるようになった。例えば,ホルモン受容体陽性乳癌におけるアベマシクリブ12) (☞薬物CQ6参照) や,BRCA病的バリアントを有する早期乳癌患者へのPARP阻害薬(☞薬物CQ33参照)13,14)は,元となった臨床試験では放射線療法後に薬剤が投与されていた。一方,トリプルネガティブ乳癌におけるペムブロリズマブ15) (☞薬物CQ16参照)は,放射線療法の先行または同時併用いずれも許容されていた。NCCNガイドラインでは,術前化学療法を施行し,術後にカペシタビンを投与する場合においては放射線療法後にカペシタビンを開始することを推奨している16)。また,ホルモン受容体陽性HER2陰性乳癌に対して,内分泌療法と併用するS-1の有効性についての臨床試験では放射線療法後にS-1が投与されていた17) (☞薬物CQ5参照)。このように,臨床試験ではこれらの薬剤と術後放射線療法が同時に併用されていないか,併用されたが長期安全性が不明(後述のKATHERINE試験も参照)で,薬物療法が約半年〜2年と長期間にわたるため,これらの新規薬剤については可能であれば放射線療法を先行させることが望ましいと考えられる。
3)化学療法と放射線療法の同時併用
放射線療法と化学療法を同時併用した場合,放射線肺臓炎,重篤な皮膚反応や心毒性18)19),腕神経叢障害や肋骨骨折の頻度が増加するとの報告がある20)。放射線治療技術の高精度化に伴い,心臓や肺の照射線量は低減可能となった。よって,現代の治療技術を用いた場合は同時併用しても前述される報告よりは肺臓炎などの発症リスクは下がることが予想される。しかし,同時併用の上乗せ効果は明確ではない。早期乳癌において化学療法と放射線療法の同時併用と順次併用を比較したSECRAB試験(多施設第Ⅲ相試験,2,297症例)の10年報告では,局所再発率が同時併用群で4.6%,順次併用群で7.1%と同時併用群で低かったと報告している〔ハザード比(HR)0.62,95%CI 0.43-0.90,p=0.012〕。同報告では,近年,標準治療として用いられるアンスラサイクリン系薬剤併用でこの差はさらに開く(3.5% vs 6.7%,p=0.018)が全生存率や無再発生存率には差を認めなかった。有害事象については,放射線皮膚炎(中等度~重篤)は同時併用群で有意に増える(24.0% vs 14.8%,p<0.0001)一方で,その他のリンパ浮腫や肺臓炎などに差はなかったと報告している21)。以上より,同時併用でわずかに局所再発が減るとする報告はあるものの,生存への上乗せ効果は報告されておらず,また,有害事象は増加することから,日常臨床において術後療法としての放射線療法と化学療法の同時併用は積極的には勧められない。
4)内分泌療法と放射線療法の同時併用
ホルモン受容体陽性乳癌においては,しばしば術後放射線療法と内分泌療法が併用される場合がある。しかしながら,放射線療法と内分泌療法の併用時期における安全性や有効性についての明確な結論は出ていない。内分泌療法との同時併用で問題となる有害事象は,皮膚と肺の障害である。放射線療法中のタモキシフェン併用群と非併用群のランダム化比較試験では,併用群の放射線性肺線維症のリスクが約3倍に増加した〔オッズ比(OR)2.9,95%CI 1.3-6.3,p=0.007〕22)。アロマターゼ阻害薬については,同時に併用しても順次投与しても,急性期の皮膚炎(Grade 2:24.6% vs 20.6%,Grade 3:8.8% vs 7.1%)や乳房の線維化(両者ともに24%)に関して,有意差はなかった(n=249)23)。レトロゾールを用いたランダム化比較試験(CO-HO-RT phaseⅡ)では,観察期間中央値74カ月(48~85カ月)において照射によりGrade 2以上の皮膚線維化が発症したが,同時併用と順次併用の差はなく(p=0.17),併用に関して問題はないと結論された24)。
1946~2017年の報告をまとめたシステマティック・レビュー(2,137報告中13編採用)では,研究間の異質性が高く統合は困難としながらも,アロマターゼ阻害薬については安全に同時併用可能とする一方で,タモキシフェンについては同時併用による乳房や肺の線維化が増加する可能性に一部不確実性が残ると結論付けている25)。また,頻度は少ないものの,わが国から,放射線肺臓炎を契機とする閉塞性器質化肺炎(COP)を促進させる因子に内分泌療法の同時併用(OR 3.05,95%CI 1.09-8.54,p=0.03)が報告されている26)。
以上より,内分泌療法の同時併用(特にタモキシフェン)については,有害事象として皮下組織の線維化ならびに肺障害のリスクが高くなる傾向があるが,いずれも重篤なものは生じておらず,必要と判断される場合には併用してもよい。NCCNガイドラインにおいても,内分泌療法については放射線療法との併用を許容している16)。
5)抗HER2療法と放射線療法の同時併用
放射線療法と抗HER2療法の併用時期に関するランダム化比較試験はないが,抗HER2薬の効果を検討した臨床試験では多くの場合,放射線療法と併用するプロトコルとなっている。NSABP B-43は,乳房部分切除術後の放射線療法中に2回だけトラスツズマブを投与することで局所再発が抑制できるかどうかをみる第Ⅲ相試験(2,014症例,平均観察期間79.2カ月)だが,Grade 4~5の治療関連有害事象は発生せず,Grade 3に関しては,照射単独群(3.9%)と併用群(4.9%)に差はなかったと報告されている。さらに,同報告では心毒性は非常に少なく,両群で2例ずつと報告されている27)。乳房部分切除術と乳房全切除術が各々約50%,左右ほぼ同数の症例において,放射線療法とトラスツズマブの同時併用を行い,心毒性を最長25カ月で検討したところ,照射終了から心毒性出現までの平均期間は5カ月,Grade 1が22%,Grade 2が2.2%(左胸壁照射後)であったとの報告もある28)。以上より,トラスツズマブの同時併用について,短期の有害事象に関しては,同時併用を回避しなければならないものはなく,NCCNガイドラインにおいても同時併用を許容している16)。
ペルツズマブやトラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)と放射線療法の併用に関しては報告が限られている。化学療法+トラスツズマブを標準治療として,ペルツズマブ1年併用の有効性を評価したAPHINITY試験(4,805症例,観察期間中央値45カ月)29)において,抗HER2薬と放射線療法が同時併用され,両群で心毒性の差は認めていない。トラスツズマブを標準治療として,T-DM1の有効性を評価したKATHERINE試験(1,486症例,観察期間中央値41.4カ月)30)においても,放射線療法の同時併用が推奨され,放射線肺臓炎発症率はT-DM1群で1.5%,トラスツズマブ群で0.7%,心毒性は全体で5人,0.3%のみの発症だった。しかしながら,抗HER2薬には心毒性があることに加え,放射線療法による心毒性は治療後数年から20年以上にわたって増加することが報告されていることから,心毒性評価については,追跡期間が十分ではないことに留意すべきである。また,T-DM1は殺細胞性薬剤(微小管阻害薬)であるエムタンシンが含まれるため,放射線治療計画において心臓,肺への照射線量を十分考慮する必要があり,放射線療法との同時併用については慎重に検討すべきである。
検索キーワード・参考にした二次資料
PubMedで,“Breast neoplasm”, “chemotherapy”, “trastuzumab”, “radiotherapy”, “timing, delay”, “adjuvant”, “endocrie treatment”のキーワードを用いて検索した。検索期間は2016年1月~2021年3月とし,366件がヒットした。また,ハンドサーチにより,他のガイドラインや二次資料などから重要と思われる文献を採用した。
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