[抗がん薬治療(化学療法)] | |||||||
一般名 | 商品名の例 | 投与量 | 投与方法 | 投与日 | 間隔・回数・期間 | 主な副作用 | 備考 |
AC療法(エーシー療法) | 3週毎に4回 | 骨髄抑制,吐き気・嘔吐,脱毛,口内炎,血管炎,心機能障害,色素沈着 | |||||
ドキソルビシン | アドリアシン | 60 mg/m2 | 点滴(5~30分) | 1日目 | |||
シクロホスファミド | エンドキサン | 600 mg/m2 | 点滴(60分) | 1日目 | |||
EC療法(イーシー療法) | 3週毎に4回 | 骨髄抑制,吐き気・嘔吐,脱毛,口内炎,血管炎,心機能障害,色素沈着 | |||||
エピルビシン | ファルモルビシン | 90 mg/m2 | 点滴(5~30分) | 1日目 | |||
シクロホスファミド | エンドキサン | 600 mg/m2 | 点滴(60分) | 1日目 | |||
3週毎ドセタキセル | 3週毎に4回 | 骨髄抑制,吐き気,脱毛,口内炎,皮膚症状,爪の変化,アレルギー反応,浮腫 | |||||
ドセタキセル | タキソテール | 75 mg/m2 | 点滴(60分) | 1日目 | |||
毎週パクリタキセル | 1週毎に12回 | 骨髄抑制,吐き気,脱毛,口内炎,神経障害(しびれ・筋肉痛・関節痛等),アレルギー反応 | |||||
パクリタキセル | タキソール | 80~100 mg/m2 | 点滴(60分) | 1日目 | |||
Dose Dense-AC療法(ドーズデンス エーシー療法) | 2週毎に4回 | 骨髄抑制,吐き気・嘔吐,脱毛,口内炎,血管炎,心機能障害 ペグフィルグラスチム:骨痛 |
|||||
ドキソルビシン | アドリアシン | 60 mg/m2 | 点滴(5~30分) | 1日目 | |||
シクロホスファミド | エンドキサン | 600 mg/m2 | 点滴(60分) | 1日目 | |||
ペグフィルグラスチム | ジーラスタ | 3.6 mg | 皮下注射 | 2日目 | |||
Dose Dense-PTX療法(ドーズデンス パクリタキセル療法) | 2週毎に4回 | 骨髄抑制,吐き気,脱毛,口内炎,神経障害(しびれ・筋肉痛・関節痛等),アレルギー反応 ペグフィルグラスチム:骨痛 |
|||||
パクリタキセル | タキソール | 175 mg/m2 | 点滴(180分) | 1日目 | |||
ペグフィルグラスチム | ジーラスタ | 3.6 mg | 皮下注射 | 2日目 | |||
TC療法(ティーシー療法) | 3週毎に4回または6回 | 骨髄抑制,吐き気・嘔吐,脱毛,口内炎,皮膚症状,爪の変化,アレルギー反応,浮腫 | |||||
ドセタキセル | タキソテール | 75 mg/m2 | 点滴(60分) | 1日目 | |||
シクロホスファミド | エンドキサン | 600 mg/m2 | 点滴(60分) | 1日目 | |||
クラシカルCMF療法(クラシカルシーエムエフ療法) | 4週毎に6回 | 骨髄抑制,吐き気・嘔吐,口内炎,下痢,色素沈着 | |||||
シクロホスファミド | エンドキサン錠 | 100 mg/m2 | 1日1回 内服 | 1~14 日間服用 14 日間休薬 |
|||
メトトレキサート | メソトレキセート | 40 mg/m2 | 点滴(15~30分) | 1日目, 8日目 | |||
フルオロウラシル | 5-FU | 500 mg/m2 | 点滴(15~30分) | 1日目, 8日目 | |||
[抗がん薬治療(化学療法):HER2(ハーツー)陰性の場合に使用される治療] | |||||||
一般名 | 商品名の例 | 投与量 | 投与方法 | 投与日 | 間隔・回数・期間 | 主な副作用 | 備考 |
カペシタビン内服 | 3週1サイクルで6~8 サイクル | 皮膚症状(手足症候群・色素沈着),口内炎,下痢,吐き気,骨髄抑制,味覚異常 | 術前化学療法で病理学的完全奏効(pCR)が得られなかった場合に使用 | ||||
カペシタビン | ゼローダ | 1回 1,500~2,400 mg | 1日2回 朝夕食後 内服 |
1~14 日間服用 7 日間休薬 |
|||
[抗HER2療法:HER2陽性の場合に使用される治療] | |||||||
一般名 | 商品名の例 | 投与量 | 投与方法 | 投与日 | 間隔・回数・期間 | 主な副作用 | 備考 |
トラスツズマブ(毎週投与法) | 1週毎に1年間 | インフュージョンリアクション,心機能障害 | 抗がん薬(タキサン系)と併用し,その後,抗HER2療法のみを継続 | ||||
トラスツズマブ | ハーセプチン | 2 mg/kg (初回 4 mg/kg) | 点滴(30分) (初回90分) | 1日目 | |||
トラスツズマブ(3週毎投与法) | 3週毎に1年間 | インフュージョンリアクション,心機能障害 | |||||
トラスツズマブ | ハーセプチン | 6 mg/kg (初回 8 mg/kg) | 点滴(30分) (初回90分) | 1日目 | |||
トラスツズマブ+ペルツズマブ | 3週毎に1年間 | インフュージョンリアクション,心機能障害,下痢 | 抗がん薬(タキサン系±カルボプラチン)と併用し,その後,抗HER2療法のみを継続 | ||||
トラスツズマブ | ハーセプチン | 6 mg/kg (初回 8 mg/kg) | 点滴(30分) (初回90分) | 1日目 | |||
ペルツズマブ | パージェタ | 420 mg (初回 840 mg) | 点滴(30分) (初回60分) | 1日目 | |||
トラスツズマブ エムタンシン(術後) | 3週毎に14回 | インフュージョンリアクション,心機能障害,肝機能障害,血小板減少 | 術前化学療法+抗HER2療法で病理学的完全奏効(pCR)が得られなかった場合に使用 | ||||
トラスツズマブ エムタンシン | カドサイラ | 3.6 mg/kg | 点滴(30分) (初回90分) | 1日目 | |||
[ホルモン療法:ホルモン受容体陽性の場合に使用される治療] | |||||||
一般名 | 商品名の例 | 投与量 | 投与方法 | 投与日 | 間隔・回数・期間 | 主な副作用 | 備考 |
LH-RHアゴニスト(下記のいずれかを使用) | 注射部位反応,ほてり・発汗・のぼせ(ホットフラッシュ),頭痛,不眠,脂質代謝異常,骨密度低下 | 閉経前 タモキシフェンやアロマターゼ阻害薬と併用する | |||||
ゴセレリン | ゾラデックス | 3.6 mg/10.8 mg | 皮下注射 | 1日目 4週/12週毎 |
|||
リュープロレリン | リュープリン | 3.75 mg/11.25 mg/22.5 mg | 皮下注射 | 1日目 4週/12週/24週毎 |
|||
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(下記のいずれかを使用) | 5~10年 | ほてり・発汗・のぼせ(ホットフラッシュ),月経異常,血栓症,子宮内膜がん(閉経後),関節痛 | |||||
タモキシフェン | ノルバデックス | 1回 20 mg | 1日1回 内服 | 毎日 | |||
トレミフェン | フェアストン | 1回 40 mg | 1日1回 内服 | 毎日 | |||
アロマターゼ阻害薬(下記のいずれかを使用) | 5~10年 | ほてり・発汗・のぼせ(ホットフラッシュ),関節痛,骨密度低下,脂質代謝異常,肝機能異常 | |||||
アナストロゾール | アリミデックス | 1回 1 mg | 1日1回 内服 | 毎日 | |||
レトロゾール | フェマーラ | 1回 2.5 mg | 1日1回 内服 | 毎日 | |||
エキセメスタン | アロマシン | 1回 25 mg | 1日1回 内服 | 毎日 | |||
[ホルモン受容体陽性HER2陰性の場合に使用される術後治療] | |||||||
一般名 | 商品名の例 | 投与量 | 投与方法 | 投与日 | 間隔・回数・期間 | 主な副作用 | 備考 |
S-1+ホルモン療法 | 6週1サイクルで1年間 | 骨髄抑制,皮膚症状(手足症候群・色素沈着),口内炎,下痢,吐き気,味覚異常 | 再発中~高リスクの場合,ホルモン療法を併用して1年間服用 | ||||
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤 | ティーエスワン | 1回 40~60 mg | 1日2回 朝夕食後内服 | 1~28日間服用 14日間休薬 |
|||
アベマシクリブ+ホルモン療法 | 2年間 | 下痢,肝機能障害,骨髄抑制,間質性肺炎 | 再発高リスクの場合,ホルモン療法を併用して2年間服用 | ||||
アベマシクリブ | ベージニオ | 1回 150 mg | 1日2回 内服 | 毎日 | |||
[トリプルネガティブの場合に使用される治療] | |||||||
一般名 | 商品名の例 | 投与量 | 投与方法 | 投与日 | 間隔・回数・期間 | 主な副作用 | 備考 |
免疫チェックポイント阻害薬 | 3週間毎に 術前8回 術後最大9回 | 免疫関連有害事象(間質性肺疾患,大腸炎,甲状腺機能低下症,肝障害,皮疹,下垂体炎,糖尿病,腎機能障害,末梢神経障害,重症筋無力症など) | 術前/術後化学療法と併用後,単剤で使用 | ||||
ペムブロリズマブ | キイトルーダ | 1回 200 mg | 点滴(30分) | 1日目 | |||
[再発高リスク,BRCA病的バリアントを有する場合に使用される治療] | |||||||
一般名 | 商品名の例 | 投与量 | 投与方法 | 投与日 | 間隔・回数・期間 | 主な副作用 | 備考 |
PARP阻害薬 | 1年間 | 骨髄抑制,吐き気,間質性肺炎 | ホルモン受容体陽性の場合,ホルモン療法を併用 | ||||
オラパリブ | リムパーザ | 1回 300 mg | 1日2回 内服 | 毎日 |
患者さんごとに算出した体表面積を乗じた量を使用する場合は「mg/m2」,患者さんの体重を乗じた量を使用する場合は「mg/kg」,からだの大きさに関係なく量が決まっている場合は「mg」と表記しています。